豊田 こんにちは、豊田です。
今回取り上げるのは、「Seinavora(セイナボラ)」という投資の広告です。
「マツコ・デラックスさんが徹子の部屋で、31000円から始める稼ぎ方をうっかり口にした」という見出しで、SNSのタイムラインに流れてきます。
読売新聞の記事を読んでいる感覚で、つい最後まで目で追ってしまう作りでした。
私も中身が気になって、広告のページを一行ずつ読み込んでみたんです。
調べた結論を、先にお伝えしておきます。
有名人とテレビ番組、新聞社の名前を勝手に持ち出した投資広告で、登録は強くおすすめできないと判断しました。
もちろん、最初から決めつけたわけではありません。
どこを見てそう判断したのか、順番にお見せしていきます。
お金や投資のことで気持ちがぐらついているなら、抱え込む前に気軽に声をかけてくださいね。
Seinavoraは怪しい?まず結論

このSeinavoraの広告は、実在する人や会社の名前を無断で並べた、投資詐欺の疑いが濃いものです。
判断の決め手は、ページの作り方そのものでした。
見た目は読売新聞オンラインのニュースそっくりで、徹子の部屋の生放送中にマツコ・デラックスさんが「31000円で誰でも稼げる」と漏らした、という筋書きになっています。
豊田 そもそも、生放送のトーク番組で芸能人が個別のもうけ話を国民に教える展開なんて、起きるはずがないんですよね。
私の手元にも、「テレビで取り上げられていたと思って登録した」という相談が、こうしたなりすまし広告について何件も寄せられています。
そして気になったのが、申し込みボタンの先です。
そこは投資とは無関係の、まったく別の会社のサイトに切り替わっていました。
投資はもともと、お金が増える日もあれば減る日もある世界です。
その入り口で有名人の名前ばかりが目立ち、お金を扱う会社の正体が見えないのは、私にはどうしても引っかかりました。
もう登録してしまったという方も、入金に進む前に一度だけ声をかけてください。
マツコ・デラックスや黒柳徹子、読売新聞の名前はなぜ使われているのか

ねらいははっきりしています。
知名度のある顔と名前を借りて、読んだ人を一気に信じ込ませるためです。
ページには、マツコ・デラックスさんと黒柳徹子さんがお金について言い合う長い対談が、まるごと載っていました。
ここだけは、しっかり押さえてほしいことがあります。
マツコ・デラックスさんも黒柳徹子さんも、徹子の部屋も読売新聞も、名前を盗まれた側です。
実際に各社の公式発表をあたってみましたが、ご本人やテレビ局、新聞社がこの投資を後押しした事実は、一つも見つかりませんでした。
豊田 知られた人ほど、勝手に名前を使われると「本人が言っている」と早合点されてしまうんです。
私が読んだ対談には、日本銀行の上田総裁が出てきて放送をやめさせようとした、という作り話まで差し込まれていました。
権威のありそうな名前を次々と登場させて、「これだけの人や組織が関わるなら間違いない」と思わせる仕掛けです。
本人の許可なく有名人や大企業の名前を貼りつける「なりすまし型」の投資広告は、ここ最近、各地で被害の声が増え続けています。
国民生活センターでも、著名人を装った投資の誘いについて、ひんぱんに注意を出しています。
だから、ここに並んだ名前は、Seinavoraを信じる根拠にはまったくならないんです。
Seinavoraはどんな投資だと説明されているのか

広告での説明は、AIが仮想通貨(ビットコインなどネット上のお金)を自動で売り買いしてくれる、というものです。
要するに、本人はボタンを押すだけ、あとはAIが勝手に増やすという触れ込みでした。
対談の中では、こんな数字が飛び出します。
31000円、用意してください。それを12〜15週間で1,000万円にします。 最低31000円を入れれば、4週間後には60万〜70万円になる可能性もあります。
Seinavoraの広告ページより

「AIが37個の指標を読むから初心者でも安心」「特別な知識はいらない」とも添えられていました。
豊田 もしこれが事実なら私だってすぐ飛びつきたくなる話だからこそ、余計に立ち止まって見たいんです。
私が真っ先に引っかかったのは、31000円が4週間で60万円超、しかも12週間で1,000万円になると言い切っているところでした。
投資の世界に、入れたお金が必ず何十倍にもなる仕組みなんて、ひとつも存在しません。
利益が見込めるものには、同じだけ損をする可能性が必ず張りついています。
それを当たり前のように断言してしまう時点で、少しでも投資をかじった人なら違和感を覚えるはずです。
肝心の「AIが何をどう判断して増やすのか」という中身は、最後まで具体的に語られませんでした。
Seinavoraに登録した後の流れと入金の催促

ここからは、広告の本文を実際に追いかけて見えてきた流れをお伝えします。
申し込みは、大きく3つのステップで案内されていました。
まずフォームに入力し、次に管理者からの電話を受け、最後に31000円を入金するという順番です。

ひっかかったのは、「7月1日まで口座登録が無料」「枠は毎月200〜300だけ」と、やたらに急がせてくる点です。
その「期限」の日付を見ると、アクセスした翌日が自動で入る仕組みになっていました。
いつ訪れても「明日まで」と出して、じっくり考える時間を奪う作りです。
さらに「マネージャーの電話を逃すと申請が無効になり、枠が手放される」という一文まで添えてありました。
電話に出ないと損をする、と思わせて、すぐ折り返させようという狙いが透けて見えます。
豊田 急かされているときほど、いったん手を止めるのが一番の防御になります。
私のLINEにも、「登録直後に担当者を名乗る人から電話がきて、入金を迫られた」という声が届いています。
専任のサポートを名乗る人が親身に寄り添ってくる、というのが、この種の広告でくり返し聞く展開です。
最初の入金をすませると、「もっと増やせる」と次の入金へ誘導された、という相談も届いていました。
電話で入金を迫られて迷っているなら、振り込む前にまず私に話してください。
月45万〜75万円という数字は本当か

この広告で一番目を奪うのが、景気のいい数字です。
編集部のコメントには「月間の平均収益は45万円から75万円」と書かれ、利用者を装った欄では一晩で200万円という話まで並んでいました。
正直、この数字を見た瞬間に背筋がざわっとしました。
豊田 31000円スタートで毎月数十万円なんて、落ち着いて考えればあり得ない水準なんです。
仮に毎月その額が入るなら、腕利きの運用者が長い年月をかけて出す成績を、初心者が数か月で飛び越える計算になります。
そんな抜け道が実在するなら、とっくに世界中で大騒ぎになっているはずです。
コメントに貼られた「+1,280,325円」という利益画面も、実在する人のものだと示す材料は何ひとつありませんでした。
大きな数字だけが先に立って、それを支える事実が見当たらない。
この組み合わせを見たら、私はいつも数字のほうを疑うことにしています。
Seinavoraの口コミ・評判は本物か

実際に使った人の声、やっぱり気になりますよね。
ネットを一通り探しましたが、Seinavoraは出回り始めたばかりで、信頼できる第三者の検証はほぼ見当たりませんでした。
代わりに目に入ったのが、広告ページの中に作られた「コメント欄」です。

ほめ言葉がずらりと並ぶのですが、よく読むと不自然さが目立ちます。
豊田 「2.5時間で9万円」「30秒で出金できた」みたいな威勢のいい声ばかりで、明らかに気持ちをあおる流れに作られているんです。
しかもコメントの途中に、読売新聞を名乗る書き込みまで混ざっていて、場を仕切るような発言をしていました。
新聞社が一読者のふりをして掲示板に書き込む、なんてことはまずあり得ません。
ここに並ぶ「喜びの声」は、本物の日本人利用者ではない見込みが高い、と私は読んでいます。
その一方で、私のLINEには現実の相談が届いています。
マツコさんが番組で勧めていたと友人に教わって登録しました。最初の31000円を振り込んだら、追加すればもっと増えると畳みかけられて、怖くなっています。
LINE相談者さんより
アプリ上では残高が増えているのに、引き出そうとすると先に税金分を払えと言われました。本当に戻ってくるのか心配です。
LINE相談者さんより
※相談者さんには許可を得て掲載しています。
「もうかった」より先に「お金が戻らない」という声が届く広告を、私はかなり重く受け止めています。
同じく有名人や徹子の部屋の名前を流用したShisanCoreという投資広告も以前に調べましたが、なりすましで安心させてから入金させる組み立てがそっくりでした。
Seinavoraの運営会社と特定商取引法の表記はあるのか

お金を預ける相手の素性は、何より先に確かめたいところですよね。
そこで、運営会社の情報と、特定商取引法(ネット販売のルール)に基づく表記を順番に探しました。
ところが読売新聞を装った記事には運営会社の名前も住所も電話番号も書かれていませんでした。
特定商取引法に基づく表記も、ページのどこを探しても見当たりません。
つまり、誰が責任を持つのかが最後まで分からないわけです。
豊田 名前すら名乗らない相手にお金を渡すのは、落ち着いて考えるととても危ういことなんです。
もうひとつ不可解だったのが、申し込みリンクの行き先でした。

リンクを踏むと、「公証サービス」を名乗る、投資とは無縁の別サイトに切り替わったんです。
そこには長崎県の住所や事業者番号、メールアドレスが載っていましたが、投資の話は一切出てきません。

投資をうたう広告と、たどり着いた先のサイトの中身が、まるで噛み合っていないわけです。
中身の違うサイトを器として使い回している跡だと考えると、しっくりきます。
念のため触れておくと、金融庁は、登録のない業者がSNSや広告で投資を持ちかける手口に、何度も注意を呼びかけています。
このSeinavoraや、その裏で動く運営者が、投資の勧誘に欠かせない登録を済ませている様子は、私の調べた範囲では見つけられませんでした。
消費者庁も、有名人になりすました「絶対に増える」というたぐいの広告へ、たびたび注意を促しています。
会社名すら出さない相手に、有名人の名前だけを頼りにお金を託すのは、私には危なすぎると感じます。
Seinavoraは登録に注意|まとめ

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
「有名な人がテレビでうっかり明かした裏ワザ」という見出しは、将来のお金が不安な人ほど、信じたくなってしまうものです。
私自身、会社員だったころに似た甘い話へ気持ちが傾いた覚えがあるので、その心境は痛いほど理解できます。
今回のSeinavoraについて、引っかかった点を並べておきます。
- 徹子の部屋や読売新聞を装い、マツコ・デラックス氏や黒柳徹子氏の名前を無断で使っている
- 日本銀行の総裁まで登場させた作り話で読者を信じ込ませようとしている
- 31000円が12週間で1,000万円という現実離れした数字を見せている
- 登録後は管理者を名乗る人物が電話で入金を急かしてくる
- 申し込み先が公証サービスを装う別サイトに変わり、特商法の表記もない
AIを使った投資や、資産運用そのものをまとめて悪だと言うつもりはありません。
ただ、有名人や番組、新聞社の名前を借りて、運営の正体を隠したままお金を集める広告には、信用できる材料が一つも残っていませんでした。
だから私がいちばん念を押したいのは、テレビや有名人の名前が出ていても、それを理由にお金を動かさないでほしいということです。
「もう登録した」「電話で入金を急かされている」という方は、どうか一人で抱え込まないでください。
振り込んで悔やむより、踏み出す前に話すほうが、ずっと心が軽くなります。
このSeinavoraのことはもちろん、他の投資やお金のもやもやも、なんでも気軽にぶつけてくださいね。
慌てて答えを出す必要は、どこにもありません。
豊田 一人で抱え込まず、気になることがあればいつでも聞いてくださいね。
あなたにとって一番納得できる道を、一緒に探していきましょう。
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